「裸のままで」は1993年発売された通算6作目のシングルです。
「寂しがりやのサル」「小さなズレ」「神の声」「麻酔銃」など気になる歌詞が多く見られます。歌詞を一通り見たあと スピッツさんの「裸のままで」の歌詞を私的に解釈していきたいと思います。
ひとりの夜くちびる噛んで 氷の部屋を飛び出したのさ
人は誰もが寂しがりやのサルだって 今わかったよはがれはじめた嘘について レールの上で考えたのさ
小さなズレさえ許されない掟なのに めぐり会えたよそして時はゆっくり流れ出す
二人ここにいる 裸のままで
どんなに遠く 離れていたって 君を見つめてる
ほら早く!早く!気づいておくれよ地下道に響く神の声を 麻酔銃片手に追いかけた
無くしたすべてを取り戻すのさ 地の底に迷い込んでもやがて光は妖しく照らしだす
二人歩いてる 道は無なくても
どんなに深く 霧に包まれても 君を見つめてる
ほら早く!早く!気づいておくれよそして時は ゆっくり流れ出す
二人ここにいる 裸のままで
やがて光は妖しく照らしだす
二人歩いてる 道は無なくても
どんなに遠く 離れていたって 君を愛してる
ほら早く!早く!気づいておくれよ引用元:スピッツ「裸のままで」 作詞:草野正宗
「裸のままで」は恋愛では無い何かを歌った曲であると思います。
歌詞を見ていくと矛盾するような歌詞が見受けられ
恋愛の曲とは思えぬ「神の声」「麻酔銃」といった単語が見られる
その為、別の角度から解釈していきたいと思います
目次
レールの上から道なき道へ そして一人から二人へ
「一人の夜」「氷の部屋」を出て
「嘘」について「レールの上」で考えていた
その後「二人歩いてる 道は無くても」と続く
二人ここにいると言っているのに離れていて見つめている矛盾
「めぐり会え」「時はゆっくり流れ出す」「二人ここにいる」
「離れていたって 君を見つめている」
「早く 気づいておくれよ」
神の声に麻酔をかけて すべてを取り戻せ
「神の声を 麻酔銃片手に追いかけた」
「無くしたすべてを取り戻す」
「やがて光は妖しく照らしだす」
私的に解釈
独りよがりな自分 まるで氷の部屋で凍えそうな心
所詮、人は孤独にはなり切れない生き物だと知った
自分で勝手に作り上げた道筋(レール)の上で考えてみた
ほんの小さなズレがあっても出会えない
そんなとんでもない確率なのに出会えてしまった
そんな奇跡の中 夢見心地の想いの中で
どんなに離れていようが 君を見失わずみつめてる
だから早く気付いてくれよ
心の中で響き渡る神の声を麻酔銃で
すべて射止めて 正体を突き止める
たとえ地の底を迷い彷徨うほど辛くても
崩れ去ったすべてを取り返すような何かを手に入れる
目指すものに向かう道なき道は
妖しい光に照らされ 僕らを誘う
無垢な心の二人は ここに立ち
妖しい光に導かれ いつか一つになる
「覚り」の曲として解釈
この曲は、「覚り」に至る道筋を描いた曲であると思っています。
世俗的な想いを捨てきれず 誰かが敷いたレールの上を歩んでいただけのようだ
今まで考えていたことは「嘘」としてこの身から剝がれはじめた
そんな「嘘」をもう一度考え直してみてみたら
「覚り」の光がそっと差し込んだ 正にあり得ない程の確率
頭の中で常に飛び交う「神の声」のすべてを生け捕りにして把握する
そうすれば「覚り」の境地に達することが出来るだろう
たとえどんなに険しい道でも突き進む
「君」はその険しき道を旅する「心の同行者」
どんなに離れようが霧に包まれようが
「覚り」に向かって進む限り
「君」が自分が築き上げた幻だとしても
その姿を見失うことは決してない
早く 彼の地「覚り」に辿り着き
結実のその日を迎えたい