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B’zさんの「LOVE PHANTOM」を私的に歌詞解釈

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「PHANTOM」とは、幻影、錯覚、幽霊とうような意味を持つ単語です。
この「幻影」という言葉は、これまで何度となく使わせて頂いて来た言葉です。

私自身は、「幻」や「幻影」が歌詞の中にある曲の多くは「覚り」に関連した歌詞内容だと思って聞いています。米津玄師さんの「海の幽霊」についても同様な感覚を覚えます。

それでは、B’zさんの「LOVE PHANTOM」を私的に歌詞解釈していきたいと思います。
作詞は、稲葉浩志さんです、歌詞を引用させて頂いた箇所は “ ”で表記させて頂きました。

出だしは、“いらない何も 捨ててしまおう”で始まります、
魂は君を探し彷徨っているけど見つからない
僕のすべてを差し出して叶うのなら それで構わない

“君がいないと生きられない”
まるで歯の浮くような恋愛の言葉

恋愛とは少し離れた歌詞が続く
“昼も夜も離れずに過ごした時”
“2人でひとつでしょ yin&yan”
「yin&yan」とは「陰と陽」の意味で精神的な何かを想起させる

「君が僕を支え自由にしてくれる」 聞いた者が引いてしまうほどの依存度
「君に会うまでは花も色褪せていた」君に会って世界が色めき出す

これらの歌詞から解釈するならば
「君」とは「覚り」に到達する過程で自己が作り出した「幻」
「覚り」の境地に達した時 「幻影」であったと気付き
その瞬間 その「幻影」は消え去ってしまう

“万能の君の幻を 僕の中に作ってた”
“幻をいつも愛してる 何もわからずに”
自分が作り上げていた幻だと知ってなお愛し続けてしまう
どうしてこうなったのかも分らぬままに

「君」が幻であったことを知った悲愴感が強く感じられる
そして「覚り」に至り幻影となって消え去る前に感じていた
夢見心地の高揚感を思い出し 「途中の人」を羨む
“夢に向かい交差点を渡る「途中の人」はいいね”と

その他に “少しのズレも許せない”という歌詞は
スピッツ「裸のままで」作詞:草野正宗さんの
“小さなずれさえ許されない掟なのに”を思い起こさせます

「LOVE PHANTOM」
少しのズレも許されない
そんな道程の果てに辿り着いた「覚り」の境地
その境地に到達した矢先に ふと気づく
今まで共に歩んで来た「君」は自己が築いた「幻影」だと
「幻影」だと知ってもなお その姿を追い求め彷徨ってしまう

まさに「LOVE PHANTOM」は「幻影」を愛し探し彷徨う
そんな人生の切なさ、儚さを歌った曲だと思います

 

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